この記事では、三重県桑名市にある『日の出』のグルメレポートをお伝えします。
『日の出』は桑名の名産でもある、蛤のしゃぶしゃぶを期間限定で楽しめる、全国的にも有名な料亭です。
なかなか予約が取れないとのことで諦めかけていましたが、幸運にも行くことができましたのでご紹介します。
『日の出』は漫画 美味しんぼにも登場するほど有名なお店
『日の出』は桑名駅から歩いて15分ほどの場所にあり、近くにはデパ地下のお総菜で有名な柿安の本社や柿安の料亭もあり、歴史を感じる通りにひっそりと佇んでいます。
年間を通して季節折々のお食事を提供されていますが、目玉は何といっても蛤料理。
毎年4~8月頃の期間しか味わえない貴重な料理で、前年11月よりオンライン予約をし、すぐに全ての予約が埋まってしまうほどの人気なのです。
今回日の出に行こうと決めたのは、約2か月前の2月。
電話で問い合わせてみたところ、当然「予約でいっぱいです。」とのこと。
ただ、キャンセル待ちを最大2日間申し込むことができるため、祈る思いで申し込みをしていました。
そして、旅行の5日前。キャンセルが出たとの連絡を頂き、念願の来店を果たすことができたのでした。
お店に入るとかすかなお香の香りを感じます。
基本は個室利用なのですが、今回キャンセルが出て通していただいたお部屋は、建物左側にある、リニューアルされた相部屋でした。
相部屋には既に2組ほどお客様がいらっしゃいました。
今回は相部屋のため、離れた場所にお鍋があり、写真が掲載できませんでしたが、通常、個室ですと目の前で蛤しゃぶしゃぶを調理して頂けます。
お刺身と焼き蛤付きコースを実食
今回いただいたのは事前に予約した「お刺身と焼き蛤付き」のコースです。
一つ一つご紹介していきます。
口取
たけのこ、そらまめなど、春を感じる数々。
ほたるいかや蛤のとびっこ添え、チーズなどもあり、
バラエティに富んだ食感や味わいを楽しめました。
忍者の町、三重県伊賀市の「忍者エール(ジンジャエール)」と共に頂きます。
お造り
本日のお造りは、伊勢マグロ、桜鯛、タイラ貝の3種。
特に伊勢マグロは脂がきめ細かく、舌の上ですっと溶けるような滑らかさが印象的でした。
また、桜鯛は癖のないさっぱりとした風味にプリっと歯ごたえを感じられ、珍しいタイラ貝はスッと噛み切れる歯触りの良さの中にほのかに貝の風味を感じました。
蛤鍋
今回提供されたのは1人当たり8個の大きな蛤。
圧巻のボリュームの蛤は、3回に分けて提供して頂きます。
お鍋にする前に、今回しゃぶしゃぶで頂く貝を実際に見せて頂きました。
この「3回に分けて提供」にも意味があります。
1回目、2回目、3回目でお出汁の味わいが全く異なるのです。
まずは1回目。
みずみずしく、ぷっくりとしたフォルムの蛤が運ばれてきました。
まずお出汁を一口。
さっぱりと、でもしっかりと蛤の味と香りを感じられます。
身はとっても柔らかくジューシー。
噛むごとに蛤の濃厚な味わいを楽しむことができました。
スタッフの方との会話を楽しみながら、蛤しゃぶしゃぶの2回目を頂きます。
今度は先ほどよりも更に大きな蛤です。
1回目とはまた異なる味わい。
更に蛤のお出汁が出ており、滋味深さを感じられました。
この後に提供していただいた葛切り。
柔らかすぎず固すぎず、絶妙な食感です。
そして3回目のしゃぶしゃぶを頂きます。
最後のお出汁は濃厚かつしっかりとした味わい。
一口頂くごとに、じんわり染み込むような蛤の味わいを楽しめました。
3回それぞれの提供でお出汁の変化を楽しむことができ、非常に贅沢なお料理でした。
蛤の天ぷら
剝きたての蛤を三重県の海苔で包んで揚げた一品。
スタッフの方によると、蛤の身に傷を付けないよう、きれいに剥くのも大変な作業とのこと。
一口食べてみると…。
主張しすぎない海苔の風味と蛤のクニュっとした、柔らかくも歯ごたえを感じる食感、熱々の温度感、そして風味がたまらない一品でした。
焼き蛤
こちらも驚きの一品。
約10cm近くある大きな貝の焼き蛤が2個提供されました。
通常、焼き蛤というと、貝がポンッと開くまで火を通したものを見かけますが、ここは火を通しすぎない絶妙な火加減のもとで提供されます。
自ら貝を開けて頂く蛤は滋味あふれるエキスもたっぷり。
ここでスタッフの方が蛤について説明をしてくださりました。
千葉県など他の地域で採れる蛤は白色をしており、海水と河川の両方が混ざり合う汽水域という貴重な水域で蛤が採れるのは、ここ桑名と熊本県の一部地域だけとのこと。
この水域で採れる蛤は栗のような色をしているのが特徴です。
そして味にも特徴が。
海水で採れる蛤に比べると、桑名の蛤はちょうどよい塩分濃度で育つので、焼き蛤にしても、何も味を付けずにそのままで頂くことができるのです。
なるほど、本当にしょっぱすぎず、薄すぎず、自然の塩分だけでこのような優しい味わいが生み出されることを知り、思わず感嘆しながら頂きました。
このような貴重なうんちくを聞けるのも、ゆったりと過ごせる料亭とスタッフの温かいおもてなしのおかげです。
(大きな蛤の貝はお土産に頂くことができました。)
蛤を頂いた後は、濃厚なお出汁で作られた湯豆腐とお野菜を提供していただきました。
柔らかいお豆腐は、大豆の味を感じられる優しいお味でした。
雑炊又は麺類、香の物
〆はお好みで雑炊か麺を選べます。
今回は雑炊を選択。
これまでじっくり煮出された蛤のお出汁がご飯に良く絡み合う、まさに〆にふさわしいお料理でした。
水物
桜の季節ということもあり、桜の杏仁豆腐を頂きました。
つるっとした爽やかな舌触りで、ほんのり塩味を感じるソースに、優しく甘く味付けされた桜の花が施され、春を感じる一品でした。
どれをとっても「逸品」といえるお料理の数々。
忙しく過ごしがちな毎日ですが、この時ばかりは一口一口を大切に噛み締め、時間をかけてじっくり頂くことができました。
4月から蛤シーズンがスタートし、日を追うごとに蛤の味わいも変わってくるとのこと。
今回は爽やかな味わいを楽しめる時期でしたが、とても優しい蛤の風味を感じられました。
今度は濃厚な味わいになる梅雨の時期にもいつかまた訪れてみたいと思いました。
日の出の蛤しゃぶしゃぶがお取り寄せや、ふるさと納税でも楽しめます
日の出の蛤しゃぶしゃぶを食べたいけど「予約が取れない」「遠方で足を運んでみたいけれど、難しい…」そんな方に朗報です。
今回ご紹介した「日の出」の蛤しゃぶしゃぶ、実はお取り寄せができるんです。
豆腐、三つ葉、葱さえ準備すればお店と同じ味が楽しめるので、ぜひ気になる方は参考にしてみてください。
1.蛤料理 日の出からお取り寄せする
お店の公式サイトからは、2人前から6人前までお取り寄せすることができます。
はまぐり鍋セット(蛤・出汁・くずきり入り)※すだちはサービスです
地蛤を日の出のお出汁と共に楽しめます。
公式サイト、FAX、電話で注文することができます。
なお、12月31日~1月中旬まで発送はお休みになっていますので、ご注意ください。
2.ふるさと納税の返礼品としてお取り寄せする
寄付金額 | 35,000円 |
内容(2名分) | ・桑名産天然無菌はまぐり1kg(約2人前) ・日の出の秘伝の出汁(無添加)1L ・くずきり 130g×2 ・すだち(季節によりサービス) |
その他 | ※配送の都合により、北海道、沖縄県への配送は承ることができません ※8月~9月上旬、12月25日~1月10日の期間はお届けできません。 |
日の出の蛤しゃぶしゃぶは、三重県桑名市のふるさと納税の返礼品としてもラインナップされています。
生もののまま届けられるので、新鮮な蛤を味わうことができます。
楽天ポイントが貯まるのでお得です
蛤料理 日の出のメニュー
はまぐり鍋(基本コース)
価格:9,000円(税・サ抜)
口取・はまぐり鍋・天ぷら・焼蛤はご希望に応じて・雑炊又は麺類・香の物・水物
※他にお刺身・大蛤焼・蛤の粒を揃えた10,000円~14,000円のコースもあります
はまぐり会席(基本コース)
価格:9,500円(税・サ抜)
口取・椀盛(蛤潮汁)・お刺身・焼蛤・蛤一人鍋(蛤しゃぶしゃぶ)・天ぷら・蛤バター焼・時雨釜飯・留椀(赤出汁)・香の物・水物
※この他に10,500円~14,500円のコースもあります。
魚すき鍋(基本コース)
価格:9,000円(税・サ抜)
口取・魚すき鍋(伊勢海老他魚介類・野菜が入ったお鍋)・雑炊又はうどん・香の物・水物
※他に魚のお刺身をお付けしたコースあります。
※伊勢海老の都合上、2人で予約の場合お一人様500円の追加料金が発生します。
白魚料理
価格:11,000円(税・サ抜)
口取・椀盛・向付・一人鍋・天ぷら・茶碗蒸し・白魚釜飯・留椀・香の物・水物
※白魚の刺身は、漁の都合により変更になる場合があります。
鰻会席
価格:10,000円(税・サ抜)
口取・向付・焼物・一人鍋・蒸し物・酢の物・鰻釜飯・肝すい・香の物・水物
※鰻会席は4人以上の予約が必要となっています。
はまぐり料理『日の出』の店舗情報と予約方法
店名 | 蛤料理 日の出 |
住所 | 三重県桑名市川口町19 |
電話 | 0594-22-0657 |
営業時間 | 昼 11:30~14:00(日曜日中心)/夜 17:00~21:30(18:30ころまでに入店ください) ※2022年4月1日~8月15日のお昼の営業はお休み |
定休日 | 水曜 |
公式サイト | https://ishi98.wixsite.com/hinode987 |
はまぐり料理『日の出』は、予約開始と同時にすぐに満席になるくらい人気のお店です。
毎年、新年の営業日の11時から電話にて5月以降の予約を取ることができますが、2022年からは電話予約よりも早いタイミングでインターネットからの予約も可能になりました。
▶2022年の予約例
2022年4月~8月15日までの先行予約・・・2021年11月1日予約開始、11月30日予約締切
今後もインターネットでの先行予約がある可能性が高いので、こまめに公式サイトをご確認ください。
この記事のまとめ
この記事では、三重県桑名市にある『日の出』のグルメレポートをお伝えしました。
桑名の蛤は、圧巻のボリュームの蛤だけでなく、海水で採れる蛤に比べると、ちょうどよい塩分濃度で育つので、焼き蛤にしても、何も味を付けずに食べても、それぞれの美味しさを楽しむことができます。
なかなか現地に行けないという方は、お取り寄せをすることができますので、ぜひ日の出のはまぐりを堪能してみてください。
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