ルーブル美術館には、現在60,000㎡の展示スペースには、36,000点が展示されています。
一度は見ておきたい名作が数多く展示されていますが、全てをじっくり見て回ろうとすると1週間はかかると言われています。
とは言っても、私自身もそうでしたが1週間ルーブル美術館に通うというのは、なかなか難しい方がほとんどだと思います。
そこで、この記事では、ルーブル美術館について歴史や見どころ、おすすめのルート、また予約方法まで余さず紹介します。
ルーブル美術館に行く前の参考にしていただけたら嬉しいです。
ルーブル美術館の見どころ&見るべき作品
ここでは、ルーブル美術館の見どころ『見ておくべき作品』をご紹介します。
館内ではオーディオガイドを借りることもでき、またガイドマップもありますが、巨大なので見どころがどこにあるか分からず、すぐに迷子になってしまいます。
また、館内にはWifiもありますが、人が多いこともあってネット環境が悪く、知りたい情報が入手できなくて大変困った経験をしました。
そのため、事前にある程度準備した上で、訪問するのをおすすめします。
ルーブル美術館の公式サイトでは、博物館マップを事前にダウンロードすることもできますよ!
見どころを見逃すことなく効率よく鑑賞したい方は、日本語ガイドツアーを申し込んでみるのも手です。
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日本語ガイド付きで入場待ちもないからタイパを求める方にもおすすめ
見どころ①:レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナ・リザ(ラ・ジョコンド)」

場所 | ドゥノン翼(Aile Denon) |
階数 | LEVEL1 |
部屋番号 | 711 |
「モナ・リザ」は、イタリアの天才芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチによって1503年から1506年頃に描かれた油彩画で、世界で最も有名な肖像画の一つです。

モナ・リザだけを目当てに訪れる人も多いため、ルーブル美術館の中でも一番混雑しています。
絵画の前に行くまで一苦労ですが、それだけの価値はあるので、ぜひ一番前まで行って鑑賞してほしい作品です!

モナ・リザをまず鑑賞したい方は、『ドゥノン翼(Aile Denon)』から入館していくのがおすすめです!
「モナ・リザ」は、謎めいた微笑みを浮かべる女性の上半身が描かれていて、その背景には空想的な風景が広がっています。
「モナ・リザ」の特徴として、レオナルドの卓越した技術が挙げられます。
「スフマート」と呼ばれる技法を用いて、筆の跡や輪郭を消し、繊細な質感と立体感を生み出しています。
また、背景には「空気遠近法」が使われており、遠くのものがぼやけて見える効果を巧みに表現されています。
見どころ②:サモトラケのニケ

場所 | ドゥノン翼(Aile Denon) |
階数 | LEVEL1 |
部屋番号 | 703(ダリュの階段踊り場) |
「サモトラケのニケ」は、紀元前190年頃に制作されたヘレニズム期の大理石彫刻で、ルーヴル美術館の代表的な作品の一つです。
高さ244cmのこの彫像は、翼のある勝利の『女神ニケ』が船の舳先に降り立つ瞬間を捉えています。
1863年にエーゲ海のサモトラケ島で発見された際、バラバラだった胴体部分をつなぎ、修復されたそうです。
頭部がなく、女神の表情が分からないためか、広げた翼の美しさが際立ちます。
見どころ③:ミロのヴィーナス

場所 | シュリー翼(SULLY) |
階数 | LEVEL0 |
部屋番号 | 345 |
「ミロのヴィーナス」は、紀元前2世紀頃に制作されたと推測されている古代ギリシアの大理石彫刻で、ルーヴル美術館の代表的な作品の一つです。
高さ203cmのこの彫像は、愛と美の女神アフロディーテー(ローマ神話のヴィーナス)を表現しています。
1820年4月8日、ギリシアのミロス島で発見されたこの作品は、頭部や顔に損傷がない状態で出土し、ギリシア製のオリジナル作品として貴重な存在となりました。
「ミロのヴィーナス」の特徴として、優雅な姿勢と完璧なプロポーションが挙げられます。へそから首までと頭頂部の比率が黄金比(1:1.618)に近いことも注目されています。
正面からだけでなく、後ろからも横からも、さまざまな角度から間近で彫像を眺めることができます。
見どころ④:ドラクロワ「7月28日-民衆を導く自由の女神」

場所 | ドゥノン翼(Aile Denon) |
階数 | LEVEL1 |
部屋番号 | 700 |
「民衆を導く自由の女神」は、フランスの画家ウジェーヌ・ドラクロワによって1830年に制作された、ロマン主義を代表する油彩画です。
画面中央には、フリジア帽をかぶり、片手に三色旗、もう一方に銃剣を持つ女性が描かれています。
この女性は「自由」の概念を体現し、フランス共和国と自由の象徴であるマリアンヌを表しています。
背景にはノートルダム大聖堂やパリの街並みが見え、女神の周りには様々な階層の民衆が武器を手にバリケードを越えて進む姿が描かれています。
見どころ⑤:ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョセフィーヌの戴冠

場所 | ドゥノン翼(Aile Denon) |
階数 | LEVEL1 |
部屋番号 | 700 |
「ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョセフィーヌの戴冠」は、フランスの画家ジャック=ルイ・ダヴィッドによって1805年から1807年頃に制作された巨大な歴史画です。
ルーヴル美術館所蔵作品の中で2番目に大きな絵画となっています。
1804年、パリのノートルダム大聖堂にて行われたナポレオン・ボナパルトの「戴冠式」の様子を描いた歴史画で、ほとんど同じ作品が、ヴェルサイユ宮殿の「戴冠の間」にも置かれています。
見どころ⑥:フェルメール「レースを編む女」

場所 | リシュリュー翼(RICHELIEU) |
階数 | LEVEL2 |
部屋番号 | 837 |
「レースを編む女」は、オランダの画家ヨハネス・フェルメールが1669年から1670年頃に描いた小さな油彩画で、フェルメールの代表作の一つとなっています。
実際に自分の目で作品を見て、想像していたよりも小さなサイズに驚く人は少なくありません。
画面中央には、黄色いショールを羽織った若い女性が、レース編みに集中する姿が描かれています。
女性は左手に2つの糸巻きを持ち、枕の上でレースを編んでいます。背景は白一色の壁で、鑑賞者の視線を中央の女性に集中させる効果があります。
見どころ⑦:アングル「オダリスク」

場所 | ドゥノン翼(Aile Denon) |
階数 | LEVEL1 |
部屋番号 | 702 |
「グランド・オダリスク」は、フランスの画家ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングルによって1814年に描かれた油彩画で、ルーヴル美術館の代表的な作品の一つです。
この絵画は、背中を向けた裸体の女性が官能的なポーズで横たわる姿を描いています。
オダリスクとは、オスマン帝国のハーレムに仕える女性奴隷を指します。
この作品は、アングルの新古典主義的な様式と、ロマン主義的な要素が融合した代表作として高く評価されています。
ルーブル美術館は大きく3つのエリアに分かれています

建物 | 展示物 |
ドゥノン翼 | ドゥノン翼は、イギリス絵画、19世紀のフランス絵画、イタリア・スペインの彫刻、そしてギリシャ・ローマ美術などを展示しています。 「モナ・リザ」や「サモトラケのニケ」などの傑作が収められています。 |
リシュリー翼 | 主な展示作品には、14〜17世紀のフランス絵画、ドイツ・フランドル・オランダ・北方絵画が含まれます。また、中世、ルネサンス、17世紀、19世紀の美術工芸品も展示されています。 ナポレオン3世の居室があり、当時の豪華な内装を見ることができます。さらに、フランス彫刻のコレクションも充実しています。 |
シュリー翼 | 主な展示作品には、17〜19世紀のフランス絵画、素描・パステル画、美術工芸品が含まれます。また、古代美術の愛好家には見逃せない展示として、ギリシャ・エトルリア・ローマ美術、ファラオ治世下のエジプト美術、古代イラン・アラビア・レヴァント諸国の美術があります。 「ミロのヴィーナス」や「タニスの大スフィンクス」などの有名な彫刻作品があります。 |
ルーヴル美術館は、ルーヴル美術館は、アルファベットのAの形をした建物で大きく3つに分かれています。
それぞれの建物はレベルマイナス2からレベル2の5階に分かれています。
LEVEL-2

レベル-2は、セキュリティチェックエリア、チケット売り場、ショップなどがあります。
当日チケットを購入する方も、セキュリティチェックを受けた後にチケットを購入する流れとなります。
大きな広場に出ると、いよいよルーヴル美術館の展示エリアへと進んでいきます。
展示エリアの入り口は3つの建物(シュリー翼入口、リシュリュー翼入口、ドゥノン翼入口)ごとに分かれていて、エスカレーターで登った先にあります。
初めて行ったので全くエントランスの仕組みが分からなかったのですが、たまたまモナリザがある「ドゥノン翼」から入場していました。
入り口手前で、オーディオガイドのレンタルもありました。
オーディオガイドはそれぞれの建物入り口で借りれますが、返却する時は借りた場所で返却する必要がありました。

LEVEL1の見どころマップ

モナリザを見たい方は、「ドゥノン翼」から入場して、レベル1に進みましょう。
モナリザに行く途中、サモトラケのニケを通ります。
モナリザの間へのルートが表示されているので、それに従って展示部屋に向かいましょう。
ヨーロッパ装飾美術の展示エリアがあって、ナポレオン3世の居室を見学できます。
LEVEL2の見どころマップ

LEVEL2には、フェルメール「レースを編む女」をははじめ、ラ・トゥール「ダイヤのエースを持ついかさま師」、アングル「浴女」といった作品が並びます。
LEVEL0の見どころマップ

オリエント美術をはじめミロのヴィーナスがあります。
LEVEL-1の見どころマップ

リシュリュー翼のマルリーの中庭があったり、ルーヴル宮の壕の遺跡があります。
館内のカフェは大混雑!
美術館の中には、カフェが数か所ありましたが、どこも大混雑でした。
特に初めてルーブル美術館に行く場合、迷子になってあちこち歩き回る可能性が高いので、お水は持っていっておくのをおすすめします。
ルーブル美術館に行った人の口コミ
パリ🇫🇷ルーブル美術館
めっちゃ広い。まわりきれん。迷子。
一生分の絵画と石像見ました🗿
これから行く人目的決めて行った方がいいです😂
結構見たなと思ったらまだ特設展でした🫢意外だったのがほとんどのところで写真撮っていいこと!
あと絵画もだけど石像とか石器とかも多い!
場所がアート🎨 pic.twitter.com/5rEtkbP1GI— 大村 菜友 (@fl9phoo) February 12, 2025
フランス旅🇫🇷ルーブル美術館🎨
半日しか時間がなくて、有名どころをいくつか押さえて観た!次行く時があったらじっくり見たいな🥹 pic.twitter.com/7rjbivYPrc— ましろ (@knight5grey) February 19, 2025
フランス旅🇫🇷
最後は勿論パリ!エッフェル塔近くの宿だったのでいろんな時間のいろんな表情が見られて楽しかった〜
ルーブル美術館も入ったけどほんっっっとうに広い!1日じゃ足りない!でもサモトラケのニケを生で見ることができて大満足です pic.twitter.com/O9j5JIs7Qf— おきあい (@oo_3ki) November 30, 2024
のべ50回以上行ってます。ルーブル友の会にも入会しています(パリ在住ではありません)。それでようやく網羅したかな?と思います。毎回3つある翼を3日にわけて見る…という感じです。
— tmtm (@tmkngm) March 4, 2024
ルーブル美術館に行った人の口コミをいくつかピックアップしましたが、多くの方が時間が足りないという口コミがありました。
ちなみに、全ての作品を10秒ずつ観たとしても、4日間は必要という計算になるほどの作品が展示されています。
ルーブル美術館の所要時間
ルーブル美術館を全部見て回ろうとすると1週間はかかると言われています。
ルーブル美術館に初めて行かれる場合、事前に見たい作品を10個ほど絞った場合、入場までの待ち時間を含めて2時間~2時間30分はかかるかなと思います。
私も初めて行ったときは、10つくらいに絞って行ったのですが、どんどん見たいものは増えるし、館内では迷うしで、5時間ほどかかりました。(それでも見たいものが見つけられなかった作品がありました)

全ての階と建物をざっと見て回りたいという場合は、半日以上はみておいた方がいいでしょう。
冒頭でも少し触れましたが、館内はネット環境が悪くて、ネットで調べたくてもなかなか調べられませんでした。
事前にしっかりリサーチしておくだけでなく、紙ベースで見たいものや地図を持っておけばよかったなと実感しました。
ルーブル美術館の公式サイトでは、全作品のデータがあるので、どんな作品があるのか見てみるのもおすすめです。
おすすめの回り方①:超短時間1時間~1時間30分
- 9時のチケットで入場する
- 『ドゥノン翼』から入場して、「サモトラケのニケ」「モナリザ」を見る
- カナの婚礼や民衆を導く自由の女神を見る
- そのままレベル0に降りて「ミロのヴィーナス」を見る
おすすめの回り方②:3時間〜4時間
- 9時のチケットで入場する
- 『ドゥノン翼』から入場して、「サモトラケのニケ」「モナリザ」を見る
- ルイ13世の居室などを見る
- カナの婚礼や民衆を導く自由の女神を見る
- レベル0に降りて「ミロのヴィーナス」を見る
- レースを編む女、ハンムラビ法典を見る
フランス・ルーブル美術館の予約方法
ルーブル美術館のチケットは現地でも購入可能ですが、ルーブル美術館に行くなら、事前予約がおすすめです。
当日チケットを購入するとしてもチケット購入から入場まで時間もかかりので、時間がもったいないかもしれません。
ルーブル美術館以外でも観光スポットに訪れるという方は『パリミュージアムパス』の購入もおすすめです。
また、初めてルーブル美術館に行く方で、見どころを見逃すことなく効率よく鑑賞したい方は、日本語ガイドツアーを申し込んでみるのも手です。
効率よくルーブルを制覇したい人は
日本語ガイド付きで入場待ちもないからタイパを求める方にもおすすめ
なお、ルーブル美術館のチケットの購入方法については、こちらの記事で特集していますので、よかったら併せて参考になさってください。
ルーヴル美術館(Musée du Louvre)のアクセス
住所 | 75001 Paris 地図 |
営業時間 | 【月・水・木・土・日曜日】9:00~18:00 【金曜日】9:00~21:45 |
アクセス | 1・7号線 Palais-Royal-Musée du Louvre(パレ・ロワイヤル-ミュゼ・デュ・ルーヴル)駅下車 徒歩約1分 14号線 Pyramides(ピラミッド)駅下車 徒歩約6分 |
定休日 | 火曜日、1/1、5/1、12/25 |
公式HP | https://www.louvre.fr/en |
ルーヴル美術館は、メトロ(地下鉄)・バスなどの交通機関を使ってアクセスすることができます。
なお、ルーヴル美術館美術館の公式サイトでは、ルーヴル美術館の公式ページで入場できる入口を調べることができます。
ルーブル美術館の入口

入り口 | 対象者 |
①:ピラミッド | チケット事前予約、チケットの当日購入の方 |
②:カルーセル | オンラインチケット購入者専用 |
③:リシュリュー | 団体、メンバーシップカード所有者用 |
④:ポルト・デ・リオン | 閉鎖中(2024年10月より改修工事) |
ルーブル美術館の入り口は、4か所あります。
ピラミッドはメインの入り口ですが、日陰がないので夏の炎天下、また冬の時期は並ぶのがつらく感じるかもしれません。
オンラインで事前購入しているのであれば、『カルーセル』から入場した方が建物内なのでおすすめです。
この記事のまとめ
この記事では、ルーブル美術館の見どころについてご紹介してきました。
ルーブル美術館には、現在60,000㎡の展示スペースには、36,000点が展示されています。
一度は見ておきたい名作が数多く展示されていますが、ぜひ事前に準備した上で行くことをおすすめします!
効率よくルーブルを制覇したい人は
日本語ガイド付きで入場待ちもないからタイパを求める方にもおすすめ