一度は訪れておきたいのが、スペイン・バルセロナを代表する観光スポット「グエル公園」。
あの有名な建築家・アントニオ・ガウディが手がけたこの公園は、世界遺産に登録されています。
実はバルセロナで行きたいところがたくさんありすぎで、下調べせずにサクッと行ってみたんですが、結果とても楽しめました。
ただ、入場方法や園内の見どころ、写真映えスポットなど事前に知っておくだけで全然違ったなというのも実感しました。
本文では、グエル公園の所要時間をはじめ、見どころなどをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
グエル公園観光の所要時間
グエル公園は、約2時間 滞在しました。
私は、無料エリアのところで途中で道に迷ってしまったのもあったのですが、グエル公園自体は12ヘクタールもあるんです。
結構広くて全部回るには3~4時間はかかるかなという印象でした。
公園内には地図がなくて、ところどころにQRコードがあって、それでMAPを表示させる仕組みだったのですが、場所によっては通信回線が悪くて、ネットがつながらないということがありました。
事前に地図をダウンロードして持っていくのが個人的におすすめです!
グエル公園の見どころと魅力

ここでは、グエル公園で見逃せない見どころをご紹介します。
グエル公園は、実業家であった『エウセビ・グエル』が丘を購入して、そこに住宅地帯を作る予定でガウディに建築を依頼しました。
ただ、バルセロナ市街地から離れているということもあり、自然と芸術に囲まれて暮らせる斬新な価値観が当時の人たちに理解されることなく、ガウディとグエルの住宅が2軒建っただけで1914年に未完成で終わってしまいました。
グエルの死後、1922年に都市公園としてバルセロナ市に寄付されました。
見どころ①:大人気スポット!大階段とトカゲ

グエル公園の入り口にある大階段の中央で目を引くのがカラフルな『トカゲ』・・・
ではなく、実は「ドラゴン」のオブジェ。
正式名称は「La Escalinata del Dragón(ドラゴンの階段)」といいカタルーニャ地方の守護聖人・サン・ジョルディの伝説や、ギリシャ神話の地下水を守るドラゴンがモチーフとも言われています
口から流れる水は、公園内の貯水タンクから引かれたものなんだそうです。
フォトスポットとして、撮影する人でいつも賑わっています。
見どころ②:色とりどりのタイルが美しい波打つベンチ

グエル公園の中でも、観光客にいちばん人気なのが、ぐにゃぐにゃ波打つようなカラフルなベンチ。
色とりどりのタイルで飾られていてどこを切り取っても絵になるこのベンチ、実はとっても座りやすいんです。
素材には、廃棄された陶器やタイル、食器の破片などが使われていてガウディらしいユニークな発想だな〜と思いきや・・・
実はこの『トランカディス』と呼ばれる装飾技法、ガウディの弟子・ジュジョールが考案して手がけたものらしいのです。
目からウロコでした。。。
てっきり全部ガウディ作だと思ってた人、多いはず(自分もそのひとり)
このベンチだけじゃなく、広場の天井モザイクや、カサ・バトリョの外壁、カサ・ミラの手すりなどもジュジョールの作品なんだそうです。

ちなみにこのベンチがある広場は、グエル伯爵の時代には、スポーツイベントやコンサートアンティークカーのレースまで行われていた場所だったそうです。
そんな華やかな歴史を感じながら座って景色を眺めると、まるでバルセロナの街を見渡す“天空のバルコニー”みたい!
地中海、モンジュイックの丘、サグラダ・ファミリア、新市街まで一望できますよ。
ちなみにタイルの中に13という数字が書かれたタイルがあるそうなので、ぜひ探してみてくださいね!

見どころ③:ギリシャ神殿のような市場

波打つベンチがある広場のすぐ下にある高さ約5mのこの大空間、まるでギリシャ神殿のように柱がずらりと並ぶ姿に、思わず息をのんじゃいます。
この場所は「サラ・イポスティラ(多柱室)」と呼ばれていて本来は、別荘地に住む人たちの市場として使われる予定だった場所なんだそうです。
よく「100本の柱の部屋」とも言われるんですが、実際は86本の柱が建っています。
真ん中の柱はまっすぐ、外側の柱は地形に合わせて斜めになっていてガウディの自然との調和へのこだわりが感じられます。

見どころは天井のモザイク装飾。
生命の循環をイメージした4つの太陽とそのまわりを取り囲むように配置された月のモチーフがデザインされています。
素材には壊れたお皿やティーカップ、ガラス瓶などが使われていて、2018〜2020年にかけて修復されたばかりなので、色合いもとっても鮮やかです。
さらに、柱の下には巨大な貯水タンクも作られていて、雨水をためて公園全体に供給する仕組みも整っているんです。
この柱の内部は空洞になっていて、雨水が地下に落ちやすい構造になっているそうです。
タンクが満タンになると、水はドラゴンの口から流れ出る仕掛けとなっています。

広場の波打つベンチの外側先端には、雨どいとしてのライオンの彫刻(ガーゴイル)があります。
こういう細かい遊び心を見つけるのも楽しいポイントです!
見どころ④:洗濯女の回廊

洗濯女の回廊は、ガウディが公衆エリア(市場・広場)から別荘へスムーズに行けるように設計したもので。近くの石材をそのまま使っているので、まわりの景色にしっくりなじんでいます。
波のようにアーチを描くこの構造はなんとサーフィン中の波の中(チューブ)をイメージしているそうなんです。
しかも、柱の傾きにはちゃんと理由があって斜めの方が重さをしっかり支えられるという構造的な工夫もされているんです!
アーチ状の通路の中でも、とくに注目してほしいのが、ひときわ存在感を放つ1本の柱。

これは「洗濯女の像」と呼ばれていて頭に洗濯かごを載せた女性の姿をした彫刻が柱になっているんです。
まるで古代遺跡のような雰囲気が漂っていてここも人気の写真スポット。
実はこの通路の柱、1本1本が違うデザインになっているんですが、「職人さんが好きなように自由に作ってOK」だったからなんだそうです。
この通路の途中にある鉄の門は“蝶”をイメージしてつくられていて自然の中に溶け込むようなアートな雰囲気がすてき
見どころ⑤:The Three Viaducts(3つの高架橋)

グエル公園内にある「The Three Viaducts(3つの高架橋)」は、ガウディが自然と調和する形で設計した石造りの遊歩道(高架橋)です。

公園の傾斜地に沿って作られていて、最上部の高架橋は道路として、最下部は悪天候の時に身を守る場所として使うことを想定して作られていたようです。
見どころ⑥:グリム童話をモチーフにしたかわいらしいお菓子の家

グエル公園の入口にある「お菓子の家みたい」なカラフルなタイルの屋根と、やさしい曲線が特徴的な2軒の建物。
この2つの建物は、その可愛らしさから「お菓子の家」と呼ばれていて観光客にも大人気のフォトスポットとなっています。
建物に入るために、行列ができています。
この建物は、ガウディがオペラ「ヘンゼルとグレーテル」からインスピレーションを受けてデザインしたんですって!
ホイップクリームをのせたような屋根やクッキーみたいな外壁、そしてキノコをイメージした煙突まで、本当に童話の世界から飛び出してきたみたいでした。
もともとは、右側が守衛の家、左側が管理人室になる予定だったそうですが、現在は、守衛の家の内部を見学することができて当時の白黒写真などが展示されています。
そして管理局の建物は、ギフトショップとなっています。
グエル公園が世界遺産に登録されたのは1984年
グエル公園は1984年、グエル邸、カサ・ミラと共に世界遺産に登録されました。
のちにサグラダファミリア教会やカサ・バトリョも加わり「アントニ・ガウディの作品群」として登録名が改められました。
伝統的なスペイン芸術の影響を受けつつも、当時の固定概念に囚われない自由な発想は、現代における建築や芸術にも大きな影響を与え続けています。
【注意】グエル公園は予約が必須!当日券は販売していません

- グエル公園の公式サイトで予約する
- 予約サイトで予約する
グエル公園は、以前は無料エリアもあったのですが、コロナ禍以降は公園はほぼ有料エリアとなっています。
また2024年7月までは当日券もあったのですが、現在は日時予約制となっています。
グエル公園に行くという方は、オンラインで事前にチケットを購入する必要がありますので、ご注意ください。
チケットの予約は3か月前から
グエル公園の入場チケットは、最大3ヶ月先まで予約できます。
すぐにチケットが売り切れることはありませんが、特に週末に関しては1~2週間前には朝から昼の早い時間から完売していく傾向にあります。
週末や、朝一番でグエル公園に行くという方は、早めに予約をしておきましょう。
グエル公園を予約する方法
予約サイト | 料金 | 日本語 |
公式サイト | 18ユーロ | ー |
Trip.com | 3,008円 | 〇 |
楽天トラベル | 3,596円 | 〇 |
Klook | 3,382円 | 〇 |
Veltra | 3,664円 | 〇 |
Get Your Guide | 3,495円 | 〇 |
グエル公園のチケットは、英語にはなりますが公式サイトが最安値となっています。
もし、日本語での予約が楽という方は、予約サイトで予約するのが安心ですが、Trip.comが一番お得に予約できます。
Trip.comは、安いだけでなく、会員ステータスが上がると無料で空港ラウンジが使えるという特典もあるので、海外旅行好きな方にはおすすめの予約サイトです。

なお、65才以上であれば、公式サイトだけでなく、予約サイトもシニア割でチケット購入ができますよ。
日本語でグエル公園を予約したい方は
ステータスが上がると空港ラウンジも無料で使える!
グエル公園へのアクセス・行き方

グエル公園は、バルセロナ中心地からほど近いグラシア地区という高級エリアに位置しています。
バルセロナで最も有名な観光スポット、サグラダ・ファミリアからは車で約10分ほどです。
時間を有効に使いたいという方は、タクシーを使うのがおすすめです。
タクシーで行く場合、坂の下から来た場合に公園の入り口の反対側は停車することができないので、いったんグエル公園を通り過ぎて、Uターンをします。「あれ?通り過ぎた・・・」と焦ってしまいますが、ご安心ください。

バルセロナ市内からグエル公園へは、公共バス1本でもアクセスできます。
グエル公園(Park Güell)の基本情報
住所 | 08024 Barcelona, バルセロナ スペイン |
電話 | +34 934 09 18 31 |
営業時間 | 9:30~17:30 |
休業日 | なし |
アクセス | バス停トラベッセラ・デ・ダルト駅から徒歩で約10分 |
料金 | 一般 18ユーロ 7~12歳 13.5ユーロ 65歳以上 13.5ユーロ ※2025年2月現在 |
公式サイト | https://parkguell.barcelona/ |
この記事のまとめ
グエル公園は、自然の風景と芸術的デザインがひとつになった、ガウディならではの世界が広がる空間です。
チケットは事前購入が必須なので、訪れる前にしっかり準備をしておくのがおすすめです。
ポイントを押さえておけば、限られた時間でもしっかり楽しめます。
バルセロナの旅が、もっと特別で心に残るものになりますように!
日本語でグエル公園を予約したい方は
ステータスが上がると空港ラウンジも無料で使える!