この記事では、シャルル・ド・ゴール空港について解説します。
シャルル・ド・ゴール空港は、ヨーロッパを代表する空の玄関口の一つとなっていて、とても広い空港となっています。
本文では、初めてのフランス訪問でもしっかりと予習ができるよう、空港内にある3つのターミナルをはじめ、入国審査、グルメ、市内へのアクセスなどについてもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
シャルル・ド・ゴール空港とは?
シャルル・ド・ゴール空港は、パリの北東に位置する国際空港で、正式名称は「パリ=シャルルド・ド・ゴール空港」と言います。
日本からは、成田、羽田、関西空港からJAL、ANA、エールフランスが運航しています。
ちなみに、東京からパリまでは約13時間の空の旅
空港は、パリ市内からは約25キロメートルの場所にあります。
ちなみに、「シャルル・ド・ゴール」の名前の由来ですが、「シャルル・アンドレ・ジョセフ・ピエール=マリ・ド・ゴール」という、1959年から約10年間フランスの18代大統領を務めた人物の名前から付けられました。
「シャルルドゴール空港」っていちいち言うのは面倒くさいので、フランスの方たちは地名の「ロワシー」と呼んだりもしています。
シャルル・ド・ゴール空港にある3つのターミナル
ターミナル | 主な航空会社 |
ターミナル1 | ANA |
ターミナル2 | JAL、エールフランス 欧州内便(フランス⇔イタリア、スペインなど) |
ターミナル3 | LCC |
シャルル・ド・ゴール空港には3つのターミナルがあります。
今回私は、往復ともにJALを利用したので「第2ターミナル」を利用しました。
ターミナル間の移動には、CDGVALという無料のモノレールがあって、それぞれのターミナルを約10分で移動できます。
また約3分間隔で運行されていてとても便利です。
ターミナル1(Terminal 1)
ターミナル1は、ANAをはじめ、主にスターアライアンス加盟の航空会社が発着するターミナルとなっています。
ターミナル1は、974年に開港された空港なのですが、ドーナツ型になっていて斬新すぎるデザインと有名です。
ドーナツの穴にあたる部分に、チューブが縦横無尽に設置されており、このチューブを通って空港内を移動する作りになっています。
ターミナル1の4階には、エルメスやカルティエ、ディオール、グッチなどの高級ブランドショップが並んでいます。
ターミナル2(Terminal 2)
ターミナル2は、3つのターミナルの中でも一番大きなターミナル。
JAL、エールフランス、また欧州内のフライト(フランス⇔イタリア、スペインなど)が発着しています。
こちらのターミナル2ですが、建物がさらに2A~2Gまで5つに分かれていて、JALとエールフランスは「2E」という中でも一番大きなターミナルを利用します。
実は「2E」は、さらにゲート「K」「L」「M」の3つの建物に分かれているんですが(複雑すぎ。。。)、LとMの行き来には、小さなシャトルバスを利用します。
ちなみに、日本への直行便は殆ど「ゲートK」から出発します。
日本発着が多い2Eを中心にご紹介していきます!
2Eはブランドショップが充実
2Eには、エルメスをはじめ、バーバーリー、ブルガリ、カルティエ、シャネル、ディオール、グッチ、ボッテガ、バーバーリー、ロンシャン、プラダ、フェラガモなど高級有名ブランドがあります。
12~20%の免税で買えるので、日本で買うよりもお得に買えることもあります。
しかも朝の7時からオープンしているブランドショップが多いのも嬉しいポイントです!
その他にも、お化粧品やお酒、タバコなどを扱っている免税店「Buy Paris Duty Free」も2E出発エリア内に数店舗あるので、お土産を買うのにもぴったりです。
2Eでグルメを堪能
ターミナル2の2Eエリアには、ミシュラン2つ星を獲得したカフェから和食までグルメも楽しめます。
キャビアやスモークサーモンなどの高級食材を扱う上流階級専門の会社が展開するシーフードバー「Caviar House & Prunier」や、「Yo! sushi」というお寿司やラーメン、餃子が食べられる和食レストランもあります。
また、日本でも大人気の「PAUL」もターミナル2E付近に位置しています。
日本の店舗ではあまり見かけないようなマカロンやタルトなどもあるので、ぜひのぞいてみてくださいね。
その他にも、イギリス、ロンドンに本社があるファーストフードのチェーン店「Prêt à Manger」など、手軽に食事が楽しめるレストランもあります。
ターミナル内でアートを堪能
シャルルドゴール空港のターミナル2Eには、「Espace Musées」という旅の合間にアート作品を鑑賞できるスペースがあります。
年に2度開催される展示会では、テーマに応じてピカソやモネ、ゴッホなどの著名な画家の作品が展示され、なんと無料で鑑賞することができますよ!
ターミナル3
ターミナル3は、主に格安航空会社(LCC)の路線が発着しています。
コンパクトな空港で、免税店も第1ターミナルや第2ターミナルのように高級ブランドはなく、レストランもイギリス、ロンドンに本社があるファーストフードのチェーン店「Prêt à Manger」があって、お手頃なグルメやショッピングが楽しめます。
ターミナル内は無料Wi-Fiが使えます
シャルルドゴール空港では、ターミナル全体を通して無料Wi-Fiが使えます。
利用の仕方はシンプルで
- Wi-Fiをオン
- 「Wi-Fi AIRPORT」を選択
- 必要事項(名前やメールアドレス)を入力
で利用することができます。
【重要】空港でもスリや置き引きには十分に注意!
在フランス大使館サイトでは、毎月の邦人被害情報を公開しています。
現在公開されている最新情報(2024年10月)を調べてみると、空港内での被害が147件中13件と、約1割の割合で空港内で犯罪が発生しています。
被害手口を見ると、スリと置き引きが圧倒的に多くなっています。
また、海外旅行の被害者というと女性が多いイメージですが、実は男性の方が被害人数が多いんです。
空港でも気を緩めることなく、手荷物はしっかりと管理するようにしましょう。
シャルル・ド・ゴール空港のラウンジ
- Salon Lufthansa
- Salon Qatar Airways
- Salon Star Alliance
- Extime Lounge
- Salon La Première Air France
- Salon Air France
シャルルドゴール空港には、多くの空港ラウンジがあります。
空港ラウンジには、航空会社のステータスやビジネスクラス以上利用などがなくても使用できるラウンジと、航空会社のステータスを保持するメンバーやビジネスクラス以上を利用する場合のみが使えるラウンジがあります。
シャルル・ド・ゴール空港での入国審査
必要書類 | 内容 |
パスポート(旅券) | フランスを含むシェンゲン協定加盟国を出国する日より3カ月以上のパスポート残存期間が必要 |
ETIASの取得 | 2025年導入開始予定 |
VISA | 日本国のパスポート保持者は、滞在日数が3カ月以内であれば、VISAなしでの入国がOK |
---|---|
パスポート(旅券) | フランスを含むシェンゲン協定加盟国を出国する日より3カ月以上のパスポート残存期間が必要です。 |
お帰りの航空券 または E-TKT(電子航空券)控え | お持ちください。 |
シャルル・ド・ゴール空港で飛行機から降りたら「Arrival/Arrivée」の表示に従い、入国審査へと進みます。
なお、シャルル・ド・ゴール空で乗り換えがある方はこちらをクリックしてください。
日本国籍を持っている場合は、自動ゲート(PARAFEエアロック)が利用できます。
PARAFEエアロックの前に立ち 、身に着けているアクセサリー(帽子、メガネ、マスクなど)を必ず外します。
パスポートの写真ページを開き、 リーダーに置き、ドアが開いたらエアロックに入ります。画面の指示に従ってカメラをまっすぐ見つめ 、指示に従ってください。
【重要】ETIAS(エティアス)が2025年から導入予定
2025年1月現在、日本国籍のパスポート保有者は、シェンゲン協定加盟国への渡航の場合、渡航目的が観光や短期ビジネスであれば、ビザを申請することなく90日間まで滞在することができます。
しかし、2025年からは、欧州渡航情報認証制度であるETIAS(エティアス)が導入される予定となっています。
ETIAS(エティアス)とはアメリカのESTAと似たようなシステムです。
2025年以降にETIAS(エティアス)利用国へ渡航する場合は、渡航前の申請が必要となっています。
正式に運用開始の日程は未定ですが、ヨーロッパへ渡航する場合は、最新情報を必ず確認しておきましょう。
税関検査
免税はタバコと酒類は17才以上に適用されます。
免税範囲を超えない場合は緑の表示の税関通路へ、超える場合は赤の通路へ進み、持ち込み品を口頭で申告ください。
持ち込み外貨EUR10,000以上は、申告が必要で
免税範囲内なら、申告なし「Rien à déclarer(緑のランプ)」のゲートを通過して外へ出ましょう。
免税範囲を超える場合は、機内で配布される税関申告書Déclaration en Douane に必要事項を記入し、申告あり「Objets à déclarer」(赤のランプ)のゲートへ行き、所定の金額を支払います。
シャルル・ド・ゴール空港の乗り継ぎ
- 飛行機到着後、乗り継ぎ(Correspondances)と表示の掲示板に従って進む
- 搭乗券に記載されているフライト番号・ターミナルを電光掲示板で確認
- 入国審査を受ける
- セキュリティチェック(保安検査)を受ける
- 搭乗口へ向かう
乗り継ぎでシェンゲン加盟国に行く場合、最初に入国する国であるフランスで審査を受けます。(例:東京→パリ→マドリード)
※ シェンゲン加盟国
アイスランド、イタリア、エストニア、オーストリア、オランダ、ギリシア、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク
税関検査については、機内持ち込み手荷物は最初に入国した国で、預入手荷物は最終目的地で行います。
例えばシェンゲン加盟国でないイギリスが目的地の場合は、シャルル・ド・ゴール空港での入国審査はありません。
シャルル・ド・ゴール空港からパリ市内へのアクセス
手段 | 料金 | パリ市内までの時間 |
---|---|---|
タクシー | 50€/55€ | 約70分 |
ロワシーバス | 13.7€ | 約60分 |
電車(RER線) | 10.3€ | 約40分~ |
送迎サービス | 30€ ~ | 約70分 |
シャルル・ド・ゴール空港からパリ市内への行き方は、大きく4つあります。
自分でホテルまで向かう場合は、料金や時間、そして安全性を考えると、Roissy BUSを利用するのがおすすめです。
までの送迎がついている場合もあります。自分でホテルまで向かう場合は、料金や時間、そして安全性を考えると、Roissy BUSを利用するのがおすすめです。
なお、エッフェル塔や凱旋門などから発着していたBus Direct(LE-BUS Direct )ですが、残念ながら2020年8月にサービスが終了していますので、ご注意ください。
Roissy BUS(バス)
ロワシーバスは、空港とオペラ座間を直行している空港バスです。
乗車すると各ターミナルを除き、オペラ座まで止まらないので、安心して乗れるのもポイントです。
パリ交通公団(RATP)が運行しているため運賃が安くなっています。
また、パリ最強の交通系ICカード「ナヴィゴ・セメーナ」でも乗車できます。
オペラ座近くに泊まっている方におすすめです。
ロワシーバスの運賃・所要時間・運行時間
運賃 | 13.00EUR |
所要時間 | 約60~75分 |
運行間隔 | 15~30分に1本 ※交通の状況による |
運行時間 | Opéra発:始発 5:15AM/最終 0:30AM(深夜) 空港発:始発 6:00AM/最終 0:30AM(深夜) |
渋滞の日は1時間半以上かかったという声のあるので、特に空港に向かう場合は時間に余裕を持って出かけるようにしましょう。
バス乗車時は、チケットをバスに入ってすぐの端末にかざします。
チケットをかざしていないと不定期に来る検査官から罰金を取られてしまうのでご注意ください。
ロワシーバスの運行ルート
Opéra発 | オペラ座⇒ターミナル1⇒ターミナル2 A・C⇒ターミナル2 E・F(G) ⇒ターミナル2 B・D⇒ターミナル3 |
空港発 | ターミナル3 ⇒ ターミナル2 B・D ⇒ ターミナル2 E・F(G) ⇒ ターミナル2 A・C ⇒ ターミナル1 ⇒ オペラ座 |
音声案内に日本語もあり、車内にはモニターもあって、次の停車ターミナル案内もわかりやすくなっています。
Roissy BUS内には荷物置き場があり、手元に置いておけない大きさのスーツケースなどはバス前方に置いておけます。
なお、バス停で待っていたら、いつのまにかキャリーケースのポケットに入れていたチケットと財布をすられたという声もあるので、油断は禁物です!
ロワシーバスのオペラ座の乗り場
ロワシーバスのオペラ座の乗り場は、オペラ座(オペラ・ガルニエ)の西側入口の向かい側にあります。
ロワシーバスのチケットは、ギャラリー・ラファイエット・パリ・オスマン百貨店メンズ館の一角(モガドール/Mogador通り入口側)にある観光案内カウンターでも購入できます
鉄道(RER線)
シャルル・ド・ゴール空港からパリ市内へは近郊鉄道RER B線が運行しています。
渋滞の心配がない安いのですが、RER B線は治安が悪いことで有名です。
また移動時に階段が多いので、RER-B線の駅近くに泊まっている方、何度もパリに旅行に来ている方など以外はあまりおすすめしません。
鉄道(RER線)の運賃・所要時間・運行時間
運賃 | 10.3EUR |
所要時間 | シャトレ・レアル(Châtelet – Les Halles)駅の場合、約40分 |
運行間隔 | 6~15分に1本 |
運行時間 | 「シャトレ・レアル(Châtelet – Les Halles)駅」発の場合:始発 5:26AM/最終 0:11AM(深夜) 空港発:始発 4:50AM/最終 11:50PM |
鉄道(RER線)の空港の乗り方
シャルル・ド・ゴール空港には、「Aeroport CDG1」か「Aeroport CDG2」の2つの駅があります。
- ターミナル1 :無料モノレール「CDG VAL」で「Aeroport CDG1」に向かう
- ターミナル2 :徒歩で「Aeroport CDG2」に向かう
- ターミナル3:ターミナル3の間は、「Aeroport CDG1」まで徒歩で向かう
ターミナルに応じて以下の駅から乗車します。
タクシー
運賃 | セーヌ右岸56EUR セーヌ左岸65EUR ※各タクシー会社により予約手数料などが加算される場合があります。 |
所要時間 | 約45分~ |
運行時間 | 「シャトレ・レアル(Châtelet – Les Halles)駅」発の場合:始発 5:26AM/最終 0:11AM(深夜) 空港発:始発 4:50AM/最終 11:50PM |
タクシーは、なんといってもプライベート感があり、車内でのスリの心配もなくとにかく楽です。
2023年2月から、CDG空港=パリ市内間の料金が一律化されました。
シャルルドゴール空港からタクシーに乗る際は、正規のタクシーに乗るようにしましょう。
正規のタクシー乗り場は、第1ターミナル到着フロアの24番ゲート、もしくは第2ターミナルの到着フロア11番ゲートそばなどにあり、看板のTaxiマークをたどると乗り場に着きます。
シャルルドゴール空港では客引きを伴う白タクを禁止しており、乗車してしまうと、高確率で高額の乗車賃を払わないといけなくなります。
空港間の移動が不安な方は空港送迎サービスを利用する方法もある
オペラ座からホテルまでの移動が不安、スリが不安という方は、空港送迎サービスを利用する手もあります。
空港送迎サービスは、空港到着時には名前が書かれたプレートを持った係員さんが到着口で待ってくれて、送迎車まで案内してくれます。
また、空港に向かう場合もホテルのフロントまで迎えに来てくれて、空港ターミナルまで送ってくれます。
料金は、1台あたり片道9,000円~10,000円程度となっていて、バスや電車と比べると決して安くはありませんが、安心を重視したいという方は、利用しておくのもおすすめです。
この記事のまとめ
この記事では、シャルル・ド・ゴール空港についてご紹介してきました。
ぜひ、旅行計画のお役に立ててみてくださいね。