コラム

外国人のお客さんを増やしたい!小さなお店でもできるGoogleマップ多言語対応

googleマイビジネス インバウンド

「最近、外国人観光客をよく見かけるけど、うちのお店には全然来てくれない…」 「Googleマップで検索してもらっても、日本語表示だから素通りされてしまう」

そんなお悩みをお持ちの小規模店舗の経営者さんへ。実は、ちょっとした工夫でGoogleマップを外国語対応にして、外国人のお客さんを呼び込むことができるんです。

この記事では、パソコンが苦手な方でも安心して取り組める、Googleマップの多言語設定方法をわかりやすく解説します。

なぜ外国人のお客さんがうちのお店に来ないのか?

外国人観光客の「お店探し」の実情

外国人観光客の約8割が、日本でのお店探しにスマホのGoogleマップを使っています。でも、多くの日本のお店は日本語表示のまま。外国人の方から見ると、こんな風に見えているんです。

  • 店名が日本語で読めない
  • 何のお店かわからない
  • 外国人が入っても大丈夫かな?

つまり、言葉の壁が原因で、せっかくの集客チャンスを逃してしまっているのが現状です。

実際にこんなことが起きています

ラーメン店「山田家」の例: 日本語では「山田家」と表示されていても、外国人には「Yamadaya」という音しか伝わりません。これでは「ラーメン店」だとすぐに理解してもらえず、候補から外されてしまいます。

喫茶店「花むすび」の例: 英語設定のGoogleマップでは「Hanamusubi」と表示。外国人には何のお店かまったくわからない状態です。

でも大丈夫!これらの問題は、簡単な設定変更で解決できます。

お店の規模は関係ない!小さなお店だからこそのメリット

大手チェーン店にはない魅力をアピール

小規模店舗だからこそ持っている強みがあります:

個人店ならではの温かさ 外国人観光客は「本物の日本体験」を求めています。チェーン店では味わえない、店主との交流や手作りの温かさは大きな魅力です。

地域に根ざした特別感 観光ガイドブックには載っていない「地元の隠れた名店」として、特別感を演出できます。

柔軟な対応力 大きなお店では難しい、お客さん一人ひとりに合わせたきめ細かなサービスが提供できます。

設定は一度だけ、効果は長期間

今回ご紹介する設定は、一度やってしまえばずっと効果が続きます。月々の費用もかからず、特別な機械も必要ありません。

実際に何が変わるの?設定前後の違い

設定前(よくある状態)

  • 英語検索:「Izakaya near me」→ 日本語店名のお店がずらり
  • 外国人の反応:「この店、外国人OK?」「何の料理?」
  • 結果:素通りされる

設定後

  • 英語検索:「Izakaya near me」→ 「Tanaka Japanese Pub」と表示
  • 外国人の反応:「居酒屋だ!しかも英語表記で安心」
  • 結果:来店につながる

この差は、売上に直結します。

超簡単!3ステップで完了する設定方法

ステップ1:まずは現状チェック

所要時間:5分

用意するもの:

  • スマホまたはパソコン
  • Googleアカウント(お持ちでない場合は作成)

やること:

  1. Googleマップで自分のお店を検索
  2. 言語を英語に変更(設定→言語→English)
  3. もう一度自分のお店を検索
  4. どう表示されているかメモする

「あれ、日本語のままだ」「読み方がおかしい」という場合は、次のステップに進みましょう。

ステップ2:お店の情報を英語で登録

所要時間:10分

準備すること: まず、お店の英語名を決めましょう。

英語名の付け方(簡単な例):

  • ラーメン店「田中」→「Tanaka Ramen」
  • 喫茶店「さくら」→「Sakura Coffee」
  • 居酒屋「花月」→「Kagetsu Japanese Pub」
  • 寿司店「大将」→「Taisho Sushi」

ポイント:

  • 日本語の音 + 料理ジャンル の組み合わせが分かりやすい
  • 長すぎず、覚えやすい名前にする

実際の登録手順:

  1. Googleマップで自分のお店を表示
  2. 「情報の修正を提案」をクリック
  3. 「名前を変更」を選択
  4. 英語名を入力
  5. 送信ボタンを押す

ステップ3:他の言語も設定(余裕があれば)

所要時間:各言語5分

英語ができたら、中国語や韓国語も設定してみましょう。方法は英語と同じです。

中国語の例:

  • 「田中ラーメン」→「田中拉面」(簡体字)
  • 「さくら喫茶」→「櫻花咖啡」(繁体字)

韓国語の例:

  • 「田中ラーメン」→「다나카 라멘」
  • 「さくら喫茶」→「사쿠라 커피」

不安な場合は、Google翻訳を参考にしても大丈夫です。

設定後の変化を実感!効果測定のコツ

簡単にできる効果チェック

毎週やること:

  • 各言語でお店を検索してみる
  • 外国人のお客さんの来店数をメモ
  • どこの国の方が多いかチェック

月に一度やること:

  • Google マイビジネスの閲覧数を確認
  • 口コミの内容をチェック
  • 必要に応じて情報を更新

効果が出やすい時期

設定から1〜2週間後: Googleマップに反映開始

1ヶ月後: 検索結果での表示が安定

2〜3ヶ月後: 外国人来店数の増加を実感

焦らず、長期的な視点で取り組みましょう。

成功している小規模店舗の実例

実例1:個人経営の寿司店(12席)

東京・浅草「鮨 正太郎」

取り組み内容:

  • 英語名:「Sushi Shotaro」
  • 中国語名:「正太郎寿司」
  • メニューに英語併記

結果:

  • 外国人客が月10組→40組に増加
  • 平均客単価が1.5倍にアップ
  • 「本格的な江戸前寿司」として口コミで話題に

店主のコメント: 「最初はパソコンが苦手で不安でしたが、一度設定してしまえばあとは楽でした。外国のお客さんが喜んでくれる姿を見ると、やってよかったと思います」

実例2:家族経営の定食屋(20席)

大阪・道頓堀「お袋の味 花子」

取り組み内容:

  • 英語名:「Hanako Home Cooking」
  • 韓国語名:「하나코 가정식」
  • 看板料理「肉じゃが」の写真を多用

結果:

  • 韓国人観光客の来店が急増
  • SNSでの投稿が話題となり、リピーターも増加
  • 地元メディアにも紹介される

店主のコメント: 「韓国のお客さんが『オモニの味』と言って喜んでくれるんです。言葉は通じなくても、心は通じるものですね」

実例3:個人経営のカフェ(8席)

京都・祇園「茶房 みどり」

取り組み内容:

  • 英語名:「Midori Traditional Tea House」
  • 抹茶体験の英語説明を用意
  • 季節の和菓子を写真で紹介

結果:

  • 欧米系観光客の来店が3倍に
  • 抹茶体験目当ての予約が増加
  • 単価の高いセットメニューの注文が増加

よくある質問と解決法

Q: パソコンが苦手でも大丈夫?

A: はい、大丈夫です! スマホだけでも設定できます。分からない場合は、ご家族や知り合いに手伝ってもらいましょう。一度覚えてしまえば簡単です。

Q: 英語が話せないのに外国人が来たらどうしよう?

A: 大丈夫、みんな最初は同じ心配をします

  • 翻訳アプリ(Google翻訳など)を活用
  • 指差しメニューや写真を用意
  • 笑顔と身ぶり手ぶりで心は通じます
  • 最初は片言でも、徐々に慣れてきます

Q: 設定にお金はかかる?

A: 無料です Googleマップの設定は完全無料。月額費用なども一切かかりません。

Q: 間違って設定したらどうしよう?

A: 後から修正できます 設定を間違えても、いつでも修正可能。何度でもやり直しできるので安心してください。

Q: 効果が出るまでどれくらい?

A: 1〜3ヶ月程度 すぐに効果が出る場合もありますが、通常は1〜3ヶ月程度で変化を実感できます。

小さなお店だからこそできる「おもてなし」

設定以外でできる簡単な工夫

店内での工夫:

  • 「Welcome」の張り紙
  • メニューに写真を多用
  • 翻訳アプリの準備
  • 支払い方法の明示(カード、QRコード決済など)

接客での工夫:

  • 笑顔で迎える
  • 簡単な英語の挨拶を覚える(Hello, Thank you, Please など)
  • 人気メニューを身ぶりで説明
  • 困ったときは翻訳アプリを使う

外国人のお客さんが喜ぶポイント

写真撮影への配慮: 多くの外国人観光客は料理の写真を撮りたがります。快く了承し、時には撮影のお手伝いをすると喜ばれます。

文化体験の提供: 箸の使い方を教えたり、料理の由来を簡単に説明したりすると、特別な体験として記憶に残ります。

お見送りの心遣い: 「Thank you very much!」「また来てください」の一言で、温かい印象を残せます。

まとめ:今日から始められる第一歩

外国人観光客の集客は、決して大きなお店だけの特権ではありません。むしろ、小規模店舗だからこそ提供できる「本物の日本体験」は、外国人観光客にとって非常に魅力的です。

今日からできること:

  1. Googleマップで自分のお店を英語表示で確認
  2. 簡単な英語店名を考える
  3. Google マイビジネスにログインしてみる

来週までにやること:

  1. 英語名の設定
  2. 店内の写真を追加
  3. 営業時間の確認・修正

来月までにやること:

  1. 中国語・韓国語名の設定
  2. メニューの写真充実
  3. 簡単な外国語対応の準備

最初は小さな一歩でも構いません。大切なのは「外国人のお客さんを歓迎したい」という気持ちです。その気持ちがあれば、言葉の壁は必ず乗り越えられます。

あなたのお店にも、世界中からお客さんが訪れる日は近いかもしれません。今日から、その第一歩を踏み出してみませんか?ます。今こそ、戦略的な多言語最適化でライバルに差をつけましょう。

  • この記事を書いた人

菅野すみえ/合同会社カイトリップ代表

売上が落ちたどん底店舗を、大型商業施設で売上2位、サービスランキング1位まで回復させた。店舗の素晴らしさを多くの人に知ってもらうための集客コンテンツマーケティングのプロ。 航空会社で客室乗務員、飲食店の店長として勤務後、SEOとMEOの知識を習得し、自身のブログを月300万PVまで成長させた。

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